い、いざイザークぅっ!!」

 

 

5分程とはいえ、キラから離れなければこんな事にはならなかった、と思う………

 

 

 

 

 

CATPANIC 1

 

 

 

 

「や、あっああぁああっ!」
「…くっ」

キラの中に熱を放って、俺はキラを抱きしめる。

「…大丈夫か?」
「ん。へぃき」

頬を撫でながら聞いてやると、ふんわり笑ってそう返す。
いつもと変わらないやりとりだが、この日に限ってキラの声が掠れていた。

「うわ…声ガラガラ…」
「水、飲むか?」
「うん、頂戴?」
「…取ってくる」

この時、水をキッチンに取りに行かなければ…
もしくは水をベッド脇のチェストに置いておけばこんなことにはならなかった…

これはこれで、可愛いんだけどなっ

「イザーク…」
「これは…本物か…?」

キラの頭に生えたモノを触ってみる。
…確かに柔らかいし、温かい。試しに少し引っ張ってみた。

「痛いよ」
「痛い、のか?」

よく見るとぴくぴく動いている。
それにさっきから俺の腕に絡まっているコレは尻尾じゃないだろうか…

「なんだってこんなものが生えてるんだっ!?」
「えっと…あんまり喉が痛かったから、ニコルから貰ったのど飴食べたの…」
「…ニコルから…?」
「うん。新商品らしくって、わけてもらったの」

それか!原因は…っ!!

「それを食ったんだな…?」
「うん。美味しかった」

そういう問題じゃないだろう…っ

「そうしたらそれが生えてきたというわけだな…?」
「…うん…」
「怪しいとか思わなかったのか…っ!?」
「怪しい?どうして?」

愛らしく、小首を傾げて問いかける。不思議に思ったときのいつもの仕草。
…というか、耳と尻尾つきで小首を傾げるな…っ!!
自分でも頬が紅潮していくのが解ってしまって思わず下を向く。

「どうしたの?」

俯いてしまった俺を不思議に思ったキラが覗き込んでくる。
赤くなった顔を見られたくなくて、苦し紛れにキラの猫耳に息を吹きかけてやった。

「ひゃ…っ!?」

とたんにキラから上がる甘い声。
…これは…
思いついたことを確認するために、何が起こったのかわからずに、固まったままのキラの猫耳にもう一度息を吹きかける。
 
「ふにゃ…っ」

やっぱり、キラから上がるのは行為の最中のような可愛い声で。
思ったとおり、性感帯らしい。
ひょっとしたら、尻尾もそうかもしれない。
ニコルを問いただすのはいつでもできるが、こういう可愛いキラ(いつだって可愛いんだが)
はもう拝めないかもしれないので、俺はあっさりと理性を手放した…

 

 

 

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